短くまとめるのも人目を惹くのも苦手です。
私は「これを一言で!」という仕事を任されそうになると全力で逃げたくなる。生憎、プログラマーなのでそんな機会は滅多にないのだけど。
いや、思い返してみるとある。コードを書いた後にタイトルが必要なのだ。中身を表すのがタイトルなので、変なものをつけると「このfunctionは何してるんだ?」と同僚に突っ込まれる。
動作がはっきりしているもので、これ! とあればいいけれど、なんとも複雑に動いているものには名前がつけにくい。
とにもかくにも、短くまとめるのは苦手だ。
そんな私は大学の時、サークルで障害のある子どもたちと関わるものに属していた。今日の子どもの様子を報告するミーティングで、何を話していいかわからなかった一年目の私は事細かに話した。
メインイベントが終わった後の打ち上げで、「ゆかりはミーティングの話が長い」と散々先輩に絡まれた。最中に言ってくれたら良かったのに、とも思ったけど、後の祭りだ。
それ以来、大勢の人を前にすると、長くないだろうか、とばかり気にするようになった。短くまとめなきゃ、できるだけシンプルに、そしてコンパクトに。
そう思って短くまとめようとしすぎた私は、飲み会で「乾杯の音頭を取れ」と言われると本当に「ではお疲れ様です、カンパーイ」しか言わず、「あいつに任せると短すぎてドライすぎる」と今度はまたお叱りを受けた。
私は、なかなか「ちょうどいい」が見つからないまま、迷子になっていたままだった。
それを思い出したのは他でもない、現在寄稿している文を書いていた時だった。
タイトルが付けられなくて困ったのである。
タイトル、タイトル、あー、どうしよう。中身が書けてもタイトルが決まらない。やれ困った。
そうしてなんとかつけたタイトルは毎度微妙で、他の人の記事を見るたびにタイトルのつけ方のうまさに唸らせられる毎日だった。
ちなみに人目を惹くものを作ることも苦手なので、ぱっと人目を惹かなければいけないタイトルは本当に鬼門なのだった。
今週もまた、迷っている。
神様が舞い降りて来てくれないかなぁ。
「羨ましい!」と叫ぶことすらできなかった私は、ネバーランドへ行きたかった。 - 天狼院書店
今週も載ってます。
そういえば、私は記事を携帯で書いているのだけど、この間クリップボードに残ってた一部を妹に誤送信してしまったんだった。
妹はねーちゃんがこんなん書いてるなんて知らないから、いきなりこんなん送って来てこいつ、気が狂ったか? と心配しただろーな。何も聞かれなかったし何も言わなかったけど。あはは。